抗がん剤の副作用で感染症を起こす前に予防をしよう

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感染症(白血球減少)

 

感染症にかかりやすく、生命の危険をともなう場合も。

 

白血球の主な働きは、細菌やウイルス、真菌などの有害物質からからだを守ることです。

 

顆粒球(白血球中の好中球、好酸球、好塩基球)は血管の外に出ても、侵入した病原体などを取り囲んで飲み込み、その毒性を封じます。

 

したがって骨髄抑制により白血球が減少すると、抵抗力が低下して病原体が繁殖しやすくなり、感染症にかかりやすくなります。

 

感染症が起こると苦痛が大きく、ときに重症化して生命の危険をともなうこともあります。

 

 

異常を感じたら、すぐ受診、重症化させないことが大切

 

使明する薬剤などによっても異なりますが、白血球が減少するのは抗がん剤治療後1~2週間とされています。白血球が減少しても、とくに自覚症状はありません。

 

しかし、抵抗力は衰え、顆粒球数が500/ml以下になると防御機能が低下し、感染しやすい状態になります。

 

こうなると、外部から侵入する病原体による感染(外因性感染)だけでなく、気道や消化管にいて健康時には無害な常在菌に病原性が生じたり(内因性感染)、すでに感染症がある場合は悪化することがあります。

 

感染を起こしやすい部位は口腔、呼吸器、消化器、皮膚、尿路、肛門、会陰などで、感染した部位のはれや痛み、発熱などの症状があらわれます。

 

白血球数が少ない状態でからだに異常を感じた場合は、すぐに医師や看護師に連絡し、重症にならないようにすることが大切です。

 

なかでも歯周病、義歯の不具合、皮膚感染症、痔疾患をもつ人、便秘、下痢をしがちな人など、粘膜を傷つけやすい状態にある人は、感染症を起こしやすいので注意が必要です。

 

治療できる場合は、抗がん剤の使用を始める前に治療をすませておきます。
歯科では、治療や義歯の調整のほか、歯磨き法の指導も受けておくとよいでしょう。

 

 

抗生物質で感染対策。からだと生活環境を清潔に

 

とくに白血球の約六割を占める好中球が減少すると、感染の危険が高まります。
感染の徴候がみられた場合は、抗生物質が用いられます。

 

また、好中球数が減少して高熱がある場合は、好中球を増加させる顆粒球コロニー刺激因子製剤が併用されます。

 

感染を予防するには、からだと生活環境を清潔に保つことが重要です。
また、感染の徴候に早く気づくために、毎日、体温測定をしましょう。

 

さらに、女性の場合はタンポンの使用を避け、排便時には陰部の清潔を心がけます。

 

頼粒球数が500/ml以下に減少することが予想される場合は、ペット、植物、ぬいぐるみなど、ほこりや細菌繁殖などの恐れのあるものを遠ざけ、食事は基本的に加熱処理された物をとるようにします。

 

造血幹細胞移植後や頼粒球数が500/ml以下の状態が長期化する場合は、物品に触れたあとも手を洗う、面会者はマスク着用あるいは面会の制限、無菌室の使用など、予防は一段と強化されます。

 

感染の予防

 

食事や服薬の前、排せつや掃除の後、植物やペットに振れた後は石鹸と流水で手を洗う。

 

食事や服薬の前後、就寝前にうがい薬でうがいをする。
食ごと就寝前に柔らかいブラシで歯を磨く。

 

毎日、入浴、シャワーあるいは清拭を行い、十分にかわいた清潔な衣類を着用する。

 

室外ではマスクを着用し、人込みは避ける。
外出後は手洗いとうがいをする。

 

掃除を徹底する。カーテンやエアコンも定期的にクリーニングする。

 

食事は、調理後、時間をおかずにとる。